平成27年度埼玉メディカルセンター病院指標

年齢階級別退院患者数
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
成人市中肺炎の重症度別患者数等
脳梗塞のICD10別患者数等
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	18	115	217	433	733	930	1665	2343	1643	284

年齢階級別退院患者数は、平成２７年度に当院を退院された患者様の年齢を１０歳刻みで集計したものです。
当院は、さいたま医療圏の中核病院として幅広い年齢層の患者様にご利用いただいております。
全体で見ると高齢化の影響で６０歳以上の患者様が多く、全体の７１％を占めております。
３０代から４０代は、産婦人科系疾患や乳腺疾患が多く、５０歳代では、成人病における糖尿病疾患が多くなっております。
６０歳代からは、白内障手術や心臓疾患が多く、７０歳代も同様ですが、がん疾患、膝関節症疾患が加わります。
８０歳代以上の高齢になると肺炎、心不全疾患が多くなっております。

2.診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード

診断群分類別患者数等は、平成２７年度に当院を退院された患者様が対象で、診療科別に症例数の多い上位３例のＤＰＣ（診断群分類）について患者数、平均在院日数、転院率、平均年齢を示したものです。各診療科がどのような疾患を多く診療しているかを知ることができます。※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
100070xxxxxxxx	２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）	198	11.18	15.35	0	63.93
040080x099x0xx	肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎（15歳以上）手術なし手術・処置等２なし	176	17.1	14.34	2.27	74.61
110280xx99000x	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２なし定義副傷病なし	121	9.9	13.64	3.31	58.02

内科では、糖尿病治療を多く行っております。治療内容は、インスリン導入目的の入院、または血糖コントロールのための入院となっております。肺炎等は、７４歳と高齢の患者様に多く、重症化しやすいため、１７日と入院期間が長くなる傾向がみられます。慢性腎不全等は、当院で人工透析を行っており、病状悪化による入院や透析導入目的の入院患者様を多く治療しております。

神経精神科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
170040xxxxxxxx	気分［感情］障害	10	35.2	21.79	20	60.3
01021xxxxx0x0x	認知症手術・処置等１なし定義副傷病なし	-	-	13.61	-	-
01021xxxxx1x0x	認知症手術・処置等１あり定義副傷病なし	-	-	18.71	-	-

神経精神科では、中度から軽度のうつ病の入院加療を行っております。
また、幻覚妄想やせん妄などの精神状態が出現した認知症の方の入院加療も行っております。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
090010xx03x0xx	乳房の悪性腫瘍乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの）手術・処置等２なし	114	4.25	6.79	55.75
060335xx0200xx	胆嚢水腫、胆嚢炎等腹腔鏡下胆嚢摘出術等手術・処置等１なし手術・処置等２なし	53	7.02	7.84	57.3
090010xx02x0xx	乳房の悪性腫瘍乳腺悪性腫瘍手術　単純乳房切除術（乳腺全摘術）等手術・処置等２なし	53	7.57	10.37	61.74

当院では年間約２５０例の乳癌手術を行っております。そのうち約６割が乳房温存手術、２割が乳房再建術を実施しており、可能な限り乳房を残せるよう努めております。創は目立たないよう最小限の切開にとどめ、センチネルリンパ節生検や腋窩リンパ流マッピングの手法を駆使し、リンパ浮腫などの合併症予防にも心がけております。プレストセンターでは乳腺専門医のみならず、形成外科医や乳癌認定看護師などの様々な医療スタッフが連携して乳癌治療に取り組んでおります。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
070230xx01xxxx	膝関節症（変形性を含む。）人工関節再置換術等	155	27.9	27.21	75.1
07040xxx01xx0x	股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。）人工関節再置換術等定義副傷病なし	82	21.8	24.95	67.26
070343xx99x1xx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎手術なし手術・処置等２１あり	52	2.83	3.11	70.27

整形外科では、人工関節センターを設置していることから、傷病名で見ると、変形性膝関節症に対して人工膝関節置換術を受ける
患者様が最多で、次に変形性股関節症が多く、こちらに対しても人工股関節置換術を行っております。
３番目は、脊柱管狭窄症の検査入院（造影剤使用による撮影）の患者様が多く、保存療法で良くならない方には手術を行っております。

皮膚科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
080100xxxxxxxx	薬疹、中毒疹	-	-	11.65	-	-
010080xx99x01x	脳脊髄の感染を伴う炎症手術なし手術・処置等２なし定義副傷病あり	-	-	23.34	-	-
080105xxxxx0xx	重症薬疹手術・処置等２なし	-	-	15.81	-	-

皮膚科では、年間症例が少ないのですが、主に皮膚疾患重症患者における点滴加療となっております。

泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
110070xx02020x	膀胱腫瘍膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術手術・処置等１なし手術・処置等２２あり定義副傷病なし	68	8	8.02	71.46
11012xxx040x0x	上部尿路疾患体外衝撃波腎・尿管結石破砕術（一連につき）手術・処置等１なし定義副傷病なし	62	2.11	2.89	54.37
110420xx97xx0x	水腎症（その他）その他の手術あり定義副傷病なし	35	4.2	5.49	76.37

当科では、膀胱癌に対する内視鏡的切除術を数多くを手がけています。
他に、腎結石や尿管結石に対して体外衝撃波によって石を砕く治療や水腎症治療に対し、尿管にステントを留置する手術を行っております。

産婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
120060xx01xxxx	子宮の良性腫瘍子宮全摘術等	148	10.74	10.18	45.47
120010xx99x50x	卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２５あり定義副傷病なし	90	2.89	5.17	59.18
12002xxx99x40x	子宮頸・体部の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２４あり定義副傷病なし	69	3.14	5.33	61.41

産婦人科では、壁内子宮平滑筋腫（子宮筋腫）の良性疾患に対し、手術を受ける患者様が最も多く入院しています。
次いで、卵巣癌や子宮頚癌、体癌の化学療法入院も多く行っております。

眼科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
020200xx9710xx	黄斑、後極変性手術あり手術・処置等１あり手術・処置等２なし	65	6.18	7.99	73.4
020160xx97xxx0	網膜剥離手術あり片眼	61	7.72	11.08	54.64
020180xx97x0x0	糖尿病性増殖性網膜症手術あり手術・処置等２なし片眼	41	7.73	8.62	63.73

眼科の入院は、ほとんどが手術目的入院となっております。
最も多いのは白内障手術ですが、DPC対象症例ではないため、上記の表には出ておりません。
次いで多いのが、上記１番目と２番目にある網膜疾患となっております。
３番目に糖尿病性増殖性網膜症手術となっており、この疾患は、内科でも多い糖尿病の合併症となっております。

耳鼻咽喉科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
030240xx99xxxx	扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎手術なし	27	4.44	5.53	0	34.78
030240xx01xxxx	扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎扁桃周囲膿瘍切開術等	17	6.06	7.27	0	37.59
110280xx97x00x	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全その他の手術あり手術・処置等２なし定義副傷病なし	-	-	19.98	-	-

耳鼻咽喉科では、扁桃腺に対する治療の入院が主となっております。１番目は、点滴加療入院で、２番目に扁桃腺摘出術を行う治療です。
３番目は、腎症に関連する扁桃腺摘出術を行う治療入院となっております。

形成外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070010xx010x0x	骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等手術・処置等１なし定義副傷病なし	28	5.68	6.14	0	45.86
100080xxxxxx1x	その他の糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）定義副傷病あり	15	41.33	31.01	20	66
020230xx97x0xx	眼瞼下垂手術あり手術・処置等２なし	13	2.77	3.54	0	69.38

形成外科は、体表の腫瘍やケガなどの創傷、顔面の骨折、悪性腫瘍切除後の再建を行う診療科です。
体幹や四肢の腫瘍の切除や糖尿病による下肢の壊疽、潰瘍の治療、まぶたが下がる眼瞼下垂の手術治療を行っております。

心療内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
100270xxxxx0xx	間脳下垂体疾患（その他）手術・処置等２なし	15	50.2	28.78	0	30.73
170040xxxxxxxx	気分［感情］障害	10	28.7	21.79	10	46.4
100391xx99xxxx	低カリウム血症手術なし	-	-	12.76	-	-

心療内科では、主に間脳下垂対疾患（その他）として摂食障害（過食症、拒食症）での入院患者様が多く、食行動の是正と体重、体力改善を目的に入院診療を行っております。
気分[感情]障害として、うつ病で特に食事摂取が困難となった方、それによる低栄養状態の方にも体重回復と精神状態の改善を目的に入院診療を行っております。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050050xx99100x	狭心症、慢性虚血性心疾患手術なし手術・処置等１１あり手術・処置等２なし定義副傷病なし	80	3.26	3.07	3.75	68.18
050050xx0200xx	狭心症、慢性虚血性心疾患経皮的冠動脈形成術等手術・処置等１なし、１,２あり手術・処置等２なし	72	4.93	4.87	0	68.04
050070xx01x0xx	頻脈性不整脈経皮的カテーテル心筋焼灼術手術・処置等２なし	64	6.5	5.68	0	62.11

循環器内科では、狭心症の心臓カテーテル検査目的の入院が最も多く、２番目に検査の結果、狭窄が強い症例に対して行う経皮的冠動脈ステント留置術の治療を多く行っており在院日数は３日から５日間となっております。
なお、心臓カテーテル治療は、狭心症だけでなく心筋梗塞等の症例でも行うことがあります。
３番目は、発作性心房細動等の頻脈性不整脈の症例となっており経皮的なカテーテル手術の治療を行っております。

3.初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

	初発					再発	病期分類　基準（※）	版数
	Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明	再発	病期分類　基準（※）	版数
胃癌	55	17	44	52		19	1	7
大腸癌	44	17	61	87	-	32	1	7
乳癌	121	95	10	-		10	1	7
肺癌	26	25	52	76	-	22	1	7
肝癌	-	35	-	-		22	1	7

※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

現在、日本で最も多い５大癌と呼ばれる、胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌の初発の進行状況をＵＩＣＣ病期（Ｓｔａｇｅ）分類別、
および再発に分けて集計したものです

※ＵＩＣＣ病期分類とは
国際対がん連合（ＵＩＣＣ）によって定められた、癌が最初に発生した場所にある病巣の大きさと進展度・所属リンパ節への転移状況・遠隔転移の有無の要素によって各癌を０期～Ⅳ期の５病期（Ｓｔａｇｅ）に分類するものです。
※初発とは当院での癌診断及び初回治療した場合を指し、再発とは当院または他院で初回治療が完了した後に、再発再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。また、不明については、検査等の入院において、癌の確定に至らない場合を指します。
当院では、初発の５大癌の中では乳癌が多く、病期分類で見るとＳｔａｇｅⅠとⅡが多いことから早期での治療が行われていることが分かります。また大腸癌や肺癌、胃癌は、共にＳｔａｇｅⅢとⅣが多く、進行した癌に対し化学療法や放射線治療を行なっております。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

	患者数	平均在院日数	平均年齢
重症度 0	27	11.04	53.67
重症度 1	50	19.5	78.84
重症度 2	41	16.49	81.39
重症度 3	14	19.64	82.86
重症度 4	-	-	-
重症度 5	-	-	-
不明	-	-	-

成人（１５歳以上）の肺炎患者について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。（市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を言います）
集計対象は、平成２７年度に、退院された患者様で、最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎
（ＤＰＣコード０４００８０）を対象とし、重症度分類システム（Ａ－ＤＲＯＰ）を用いて分類しました。
　　Ａ－ＤＲＯＰスコアとは、
　　１、男性７０歳以、女性７５歳以上
　　２、ＢＵＮ２１dＬ以上又は脱水あり
　　３、酸素飽和度９０％以下
　　４、意識障害
　　５、収縮期血圧９０ｍｍＨg以下
となっており、５項目に当てはまる数で重症度を判別できるスコアです。
当院では、重症度１、重症度２の患者様の割合が最も多くなっております。年齢で見てみますと
８０歳前後と高齢になっており、成人市中肺炎は高齢になるほど重症になることがわかります。
平均在院日数についても高齢での罹患の場合が長くなっております。

5.脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

ICD10	傷病名	発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
G45$	一過性脳虚血発作及び関連症候群	3日以内	-	-	-	-
G45$	一過性脳虚血発作及び関連症候群	その他	-	-	-	-
G46$	脳血管疾患における脳の血管(性)症候群	3日以内	-	-	-	-
G46$	脳血管疾患における脳の血管(性)症候群	その他	-	-	-	-
I63$	脳梗塞	3日以内	70	29.16	75.6	16.09
I63$	脳梗塞	その他	17	35.65	78.35	3.45
I65$	脳実質外動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	3日以内	-	-	-	-
I65$	脳実質外動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	その他	-	-	-	-
I66$	脳動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	3日以内	-	-	-	-
I66$	脳動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの	その他	-	-	-	-
I675	もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>	3日以内	-	-	-	-
I675	もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>	その他	-	-	-	-
I679	脳血管疾患，詳細不明	3日以内	-	-	-	-
I679	脳血管疾患，詳細不明	その他	-	-	-	-

集計対象は、平成２７年度に、退院された患者様で、最も医療資源を投入した傷病名の脳梗塞ＩＣＤ-１０コードの
上３桁で集計し、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を出しました。
（ＩＣＤ-１０とは、疾病及び関連保健問題の国際統計分類で、世界保健機構（ＷＨＯ）が世界保健機関憲章に基づき作成した
傷病に関する分類です）
当院では、発症して３日以内の早期に入院される患者様が８０％と高率となっております。
脳梗塞は、脳の血管が詰まって、血流がほとんど流れなく病気で、早期に治療を行うことが効果的とされています。
また、平均して１ヶ月程度の入院期間で、治療とリハビリを行い８割以上の患者様が自宅もしくは施設に帰られますが、
約２割の患者様は、継続リハビリ等のため転院をされています。

6.診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード

診療科別主要手術別患者数等は、平成２７年度に当院を退院された患者様が対象で、診療科別に手術症例数の多い上位３症例について
術前、術後の入院日数の平均を示したものです。各診療科がどのような手術を多く実施しているかを知ることができます。
※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K610-3	内シャント設置術	73	8.12	12.51	6.85	72.4
K7211	内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術（長径２センチメートル未満）	54	2.52	1.81	0	72.44
K654	内視鏡的消化管止血術	30	5.07	12.17	0	71.47

内科では、人工透析の血管手術（内シャント設置術）を多く行っております。この手術を行うことで、安定した人工透析を受けることが出来る重要な手術です。次いで、大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的切除術を行う入院で、この入院は短期入院となっております。
３番目は、吐血や消化管出血の症例に対して行う内視鏡的消化管止血術になっております。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K4762	乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの））	114	1.08	2.18	55.75
K6335	ヘルニア手術（鼠径ヘルニア）	90	1.71	3.89	67.26
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	66	2.08	4.79	57.61

当院では年間約２５０例の乳癌手術を行っております。そのうち約６割が乳房温存手術、２割が乳房再建術を実施しており、可能な限り乳房を残せるよう努めております。創は目立たないよう最小限の切開にとどめ、センチネルリンパ節生検や腋窩リンパ流マッピングの手法を駆使し、リンパ浮腫などの合併症予防にも心がけております。
２番目は、鼠径ヘルニア手術、次いで、腹腔鏡下胆嚢摘出術で、術後も約５日となっております。腹腔鏡下手術による体への負担軽減が入院期間の短縮につながっていると考えます。また、当院は上記疾患以外にもその他悪性腫瘍手術も幅広く治療を行っております。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K0821	人工関節置換術（膝）等	251	1.14	24.61	72.45
K0462	骨折観血的手術（前腕）等	61	1.3	3.72	53.15
K0483	骨内異物（挿入物を含む。）除去術（下腿）等	49	1	1.53	47.63

整形外科では、変形性膝関節症や関節リウマチによって日常生活に支障が出た患者様に人工関節置換術（膝）を行っております。この手術は、膝の軟骨の代わりに人工的な材料を挿入して痛みを取り除き日常生活を取り戻すための手術です。適用があれば、両側同日人工関節置換術も施行しています。３番目は、骨折手術の際に挿入した材料を、骨から取り除く手術です。

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K8036ﾛ	膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（その他のもの）	76	2.34	4.68	72.22
K768	体外衝撃波腎・尿管結石破砕術（一連につき）	58	0	1	54.47
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	51	0.59	5.8	75.06

当科では、膀胱癌に対する経尿道的切除術で、尿道から内視鏡を膀胱に挿入し腫瘍を切除する術式を多く行っております。
次いで、腎結石や尿管結石に対して体外衝撃波による治療と、尿道からステント（管）を尿管に留置する手術となっております。

産婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K877	子宮全摘術	121	1.17	9.07	49.79
K867	子宮頸部（腟部）切除術	61	0.98	1.98	39.3
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡によるもの）	55	0.98	4.71	41.53

産婦人科では、子宮筋腫等の疾患による子宮全摘術を最も多く行っております。次いで、子宮頚部腫瘍や卵巣嚢腫は、３０、４０歳代での罹患が多いため、低侵襲で傷の少ない膣式手術による切除術と腹腔鏡下手術で、子宮や卵巣に発症した腫瘍摘出術を行っております。

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K2821ﾛ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他のもの）	650	1.19	1.01	76.64
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含むもの）	188	1.43	4.51	67.16
K281	増殖性硝子体網膜症手術	37	1.68	6.03	56.54

眼科では、加齢による白内障手術が最も多く、眼内にある水晶体を人工レンズと交換する手術となり、入院期間も短期入院となっております。２番目、３番目の手術は、眼内の網膜に対して行う手術で、網膜剥離や糖尿病性網膜症に対する手術となっております。

耳鼻咽喉科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K368	扁桃周囲膿瘍切開術	17	0.47	4.59	0	37.59
K3772	口蓋扁桃手術（摘出）	16	1	7.13	0	37.5
K3892	声帯ポリープ切除術（直達喉頭鏡によるもの）等	-	-	-	-	-

耳鼻科では、扁桃周囲膿瘍を発症した症例に対して、切開術を行い、膿を出すことで早期改善となる手術を多く行っております。
次いで、多いのが慢性扁桃炎による発熱を来す症例に対する扁桃摘出術となっております。

形成外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0301	四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術（躯幹）等	27	0.96	3.78	0	45.48
K0843	四肢切断術（指）	13	6	16.15	15.38	73.15
K2191	眼瞼下垂症手術（眼瞼挙筋前転法）	12	0	1.83	0	68.75

形成外科では、母斑や粉瘤といった皮膚の腫瘍や脂肪腫等の軟部組織腫瘍を摘出する手術や、糖尿病や動脈硬化による下肢の壊死や難治性潰瘍の手術、また眼瞼が下垂してものが見にくくなる眼瞼下垂を治す手術を行っております。

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（その他のもの）	75	2.49	3.21	69.72
K5951	経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの）	57	2.19	3.93	63.79
K5972	ペースメーカー移植術（経静脈電極の場合）	16	3.5	7.56	77.94

循環器内科では、狭心症や心筋梗塞に対する経皮的冠動脈ステント留置術を多く行っております。
２番目は、発作性心房細動等の頻脈性不整脈の症例となっており経皮的なカテーテル手術の治療を行っています。
当院は、心臓カテーテル検査室と病棟が近く、緊急時にも対応を行っております。

7.その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
ファイルをダウンロード

※患者数が10未満の場合は、－(ハイフン)で掲載しております。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	-
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	14	0.17
180010	敗血症	同一	15	0.18
180010	敗血症	異なる	59	0.7
180035	その他の真菌感染症	同一	-	-
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	-
180040	手術・処置等の合併症	同一	27	0.32
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

平成２７年度に、退院された患者様が対象です。
入院中は、免疫力が低下している場合もあり、様々な細菌による感染症や合併症を発症する場合があります。
そのため、医療の質を高め重症化を避けるためにもこれらの発症率を抑えることは必要となっております。
この指標は、医療の質の改善に資するため、入院中の感染症や合併症の発生率を示しており、あくまでも発症率を減少させることを目標としています。
上記の「入院契機」では、入院の原因となった病気がもとで感染症や合併症を発症した場合（同一）と入院の原因とは異なって感染症や合併症を発症した場合（異なる）での数値を示しております。
当院では、敗血症の併発が７４名と最も多く、うち５９名は、入院の契機とは異なる発症の場合となっております。
敗血症は、感染度の高い症例と腹部の出血疾患などが原因で、全身状態が悪化して引き起こる疾患のため入院の契機とは異なる症例が多い要因となっております。
手術・処置の合併症につきましては、ほとんどがＤＰＣ病名と入院契機病名が同一の症例でした。そのことから、入院中の手術や処置などの合併症は、当院では少なと言えると思います。

更新履歴

●2016/9/28　公開

平成27年度 埼玉メディカルセンター 病院指標