健康診断

診療・各部門

健康診断の検査について

健康診断とは病気や異常があるとは思っていない方に対し、健康状態・気付かずにいる疾病の有無を調べるために行う診察や検査になります。健康を維持するためには、疾病・異常を早期発見と治療する事が必要であります。自覚症状や他覚症状が出てからでは手遅れになる恐れもあるので、年に1回は健康診断を受けることをお勧めします。

<放射線技術部が担当する検査項目>

胸部X線検査 胃バリウム検査 脳MRI検査 肺がんCT検査 マンモグラフィ検査
内臓脂肪測定検査 骨塩定量検査

当院での検診の特徴

医療機関としての対応力

当院は19診療科を持つ医療機関になり、各科専門の医師が在籍しております。健康診断で異常があった場合、結果説明診察から精密検査・手術・手術後のアフターケアまで全て当院で行えます。
胸部X線検査や胃バリウム検査は内科・外科、骨塩定量検査は整形外科に紹介出来るため、1日も早い治療に繋げることが出来ます。

地域医療との連携

高血圧・糖尿病等の生活病疾患が発見出来た場合、当院で検査を行い、定期受診はご自宅近くの開業医に紹介する事も可能です。また、開業医に通院中の病状悪化等あれば当院で精密検査等も対応致します。

当院での健診における要精査率

胸部X線検査

胸部にある臓器(主に肺、心臓、大動脈)つまり呼吸器と循環器に異常がないかを調べる検査です。胸部全体にX線を照射して平面撮影し、肺に異常な影があるかどうか、心臓の形に異常があるかどうかを調べます。

〜胸部X線検査の流れ〜

①検査の前にご本人様確認と胸周りに金属・プラスチックが無いことを確認します。

②撮影装置に胸を付けて「息を吸って止めて下さい」の合図に合わせて呼吸を止めます。

③胸部背後よりX線を照射し撮影します。

〜検査の注意事項〜

金属・プラスチック(ブラジャー・ネックレス・ボタン等)は外していただきます。
妊娠されている方やその可能性がある方は必ず申し出て下さい。

正常画像

ネックレス

ブラジャー

〜当院は第三者機関より評価を受けております〜

第三者機関である「全国労働衛生団体連合会」が管理・審査を行っている精度管理調査評価にて当施設は「A評価」を受けております。
これは胸部X線検査の撮影技術(画像処理技術を含めた総合技術)および写真画質のクオリティーや検査を行う放射線技師、診断決定を行う読影医、撮影装置等が特に優れている施設に与えられるものです。
当センターは質の高い検診が提供出来るように日々業務に当たらせていただいています。

胃X線検査(バリウム検査)

胃X線検査を行うことで食道・胃・十二指腸の状態を詳細に調べる事が出来ます。また、毎年検診を受けることで病気の早期発見を目指します。

発見できる病気・・・胃がん 食道がん 胃潰瘍 胃炎 食道炎 ポリープ など

キヤノンメディカルシステムズ社製 Raffine(ラフィーネ)

〜胃部X線検査の流れ〜

①問診(胃の蠕動運動を弱める注射の有無や処方薬等の確認)

②発泡剤を少量のバリウムで飲み込みます。
(飲みにくいので、ためらわずに一気に飲み込むのが良いです)

③撮影台に乗り、検査開始です。
指示をしますので、一口ずつバリウムを飲みます。
焦らずゆっくりと飲んで下さい。

④撮影台が平ら・傾斜等になります。
指示を出しますので回ったり、方向転換したりします。
検査時間は6~8分です。
大変ですが検査にご協力下さい。

⑤撮影台が元の位置に戻り、終了です。
危険ですので、指示を出すまで降りないで下さい。

⑥検査終了後は下剤をお飲みください。
また、水分を十分にお取りください。

胃X線画像1

胃X線画像2

胃X線画像3

第三者機関の「日本消化器がん検診学会」が推奨する
撮影手順・撮影法に基づき検査を行っています。

〜検査の注意事項〜

<検査前日>

アルコール類は控え、消化の良い食事を夜9時までに済ませ、それ以降は飲食しないで下さい。
胃の中に食物が残っていると、病気のように映り込み正確な検査が出来なくなる恐れがあります。

<検査当日>

基本的に検査まで絶食になります。真夏では脱水を防ぐため検査2時間前までにコップ1杯(200ml)の水に限り飲んで構いません。*お茶不可
タバコ・ガム・あめ等は禁止です。
また、授乳中の方は検査後24時間授乳不可となります。
装置の性能上、体重が130Kg以上の方は検査に対応出来ません。
普段から使用しているもの(眼鏡や補聴器等)はご持参のうえ、気を付けて当院(2階 健康管理センター)にお越しください。

○入れ歯安定剤をご使用の方
バリウムが入れ歯安定剤の成分と反応し粘度を上げてしまいます。結果バリウムが胃粘膜に厚く付着してしまい、正しい判定ができなくなる可能性があります。安定剤ご使用の方は前日夕食後から胃X線検査終了まで使用しないでください。

anteizaihikaku

〜胃X線検査前の筋肉注射について〜

当院では、胃X線検査前に胃の動きを抑える為の筋肉注射をしております。
蠕動が少なくバリウムが十二指腸に流れにくくなり、ゲップの我慢がしやすくなるなどの効果があります。
※前立腺肥大や緑内障や高血圧(検診測定時150以上)がある方や、目のかすみやめまいなどを引き起こす可能性があるため、車、バイク、自転車などでご来院の方も注射は出来ません。

〜当院は第三者機関より評価を受けております〜

第三者機関である「全国労働衛生団体連合会」「日本消化器がん検診学会」が管理・審査を行っている精度管理調査評価にて当施設は「A評価」を受けております。
これは検査・写真画質のクオリティーや検査を行う放射線技師や診断決定を行う読影医、撮影装置や使用する製薬等のマネージメント・ガバナンスが特に優れている施設に与えられるものです。
当科は「胃がん検診専門技師」等の第三者機関から認定評価を受けた診療放射線技師が検診受診者様の健康に役立てるよう、質の高い検診が提供出来るよう日々業務に当たらせていただいています。

「胃がん検診専門技師」の認定評価を受けた放射線技師が多数在籍しており、教育研修、撮影技術の習得により、検診受診者様の健康に役立ていただける様に努めております。

「胃X線検診読影補助認定技師」の認定評価を受けた放射線技師が在籍しており、読影医師の補助にあたる技量と読影力を兼ね備え検診分野でのチーム医療の推進を図っております。
胃X線検査の精度向上を目指し、受診者様が安心して検査を受けられるよう様に日々努めてまいります。

胃X線検査のFAQ

タバコ・ガム・あめは食べ物でないのになぜ禁止なのですか?

A:胃を刺激し胃酸が分泌されるためです。胃酸が多々分泌されると胃の中でバリウムが薄まり検査の質が低下してしまいます。

下剤を飲んだ後にアルコール類を控えるのはなぜですか?

A:アルコールには利尿作用があります。排便を促すために水分を摂取しても尿として排出され下剤の効果が薄れてしまう事が考えられます。

検査当日は薬を飲んでも平気ですか?また、飲む場合はいつ飲めばいいですか?

A:予約の際に当院スタッフにご相談ください。

出来れば男性技師さんもしくは女性技師さんに行ってもらいたいです。

A:ご希望があれば対応致しますので、予約時に遠慮なくお話しください。

蠕動運動を弱める注射はした方がいいのですか?

A:心配でしたらなしで検査可能です。注射をする事で質の高い検査が出来ますが、心臓病・緑内障・前立腺肥大がある方は基本的に打つことが出来ません。また、注射の影響で検査後に目がチカチカする事もあります。

バリウムが飲めません、または以前に飲んだ際に体調が悪くなりました。

A:120~150mlを飲んで検査を行います。美味しいものではありませんが、検査のご協力頂ければ幸いです。また、以前にバリウム検査で体調を悪くした方は予約時にスタッフに相談ください。

検査台でグルグル回るのはなぜですか?

A:胃の壁にバリウムを付着させるためです。付着が不十分ですと、病気が写りません。

右向いて・左向いてと言われますが間違えてしまいます。

A:私たち放射線技師は利用者様の間違いを想定し、リカバリーする技術があります。焦らず落ち着いて安心してお受け下さい。

検査中に台が立ったり、下がったりと怖いです。

A:台が動く際はその都度お声かけ致しますので、ご安心ください。

腰が痛い・股関節や膝の手術をしていてスムーズに動けません

A:「検診を受けたら痛い所がさらに悪くなった」と、いうのは本末転倒です。出来る限りで構いません。

耳が遠いです。

A:検査前に担当技師にお話しください。大きな声でゆっくり説明・指示をさせて頂きます。

検査中にお腹を押されて痛いです。

A:検査中に体調の変化・痛み等あれば遠慮なくお話しください。

検査後に下剤は多くもらうことが出来ますか?

A:最大で10錠(1回2錠 5回分)までお渡しできますので、検査後にお申し付けください。

他の病院・クリニックで下剤を処方されていますが、それも飲んだほうがいいですか?

A:予約の際に当院スタッフにご相談ください。

便秘が心配です

A:下剤は摂取した水分量に比例して効果を発揮します。コーヒー等の利尿作用がある飲み物を避けて多めの水分を取るようにして下さい。

検査が終わった後はどのような食事をすればいいですか?

A:普段通りの食事で構いません。心配でしたらうどん等の消化の良い物にしてみて下さい。

検査後に仕事などに行っても平気ですか?

A:心配ないです。ただ、下剤を服用しているため急な便意が予想されますので、お気を付けください。

検診オプション検査について

脳MRI検査

キヤノンメディカルシステムズ社製
Vantage Titan 3.0T

頭部MRI/頭部MRAを行うことで脳・脳血管の状態を詳細に調べる事が出来ます。また、脳の病気だけでなく、異常所見を見つけることで病気を予防していく事も可能です。
物忘れ・視力低下や視野の狭さを感じる・親族に脳卒中になった人がいる・糖尿病や高血圧の傾向がある・飲酒や喫煙の習慣がある・40歳以上の方は検査をお勧めします。
発見できる病気・・・脳梗塞 脳出血 クモ膜下出血 脳腫瘍など
発見できる異常・・・脳内血管の狭窄 動脈瘤 など

MRI検査は、本館1階放射線科にて行います。
放射線科で受付を済ませ、お呼びするまでMRI検査室前でお待ち下さい。
検査時間は約25分程度です。

肺がん健診(胸部CT検査)

肺がんCT検査を行うことで肺の状態を詳細に調べる事が出来ます。特に胸部X線検査では肋骨や心臓に隠れている小さな病変まで輪切り画像にする事で見つける事が可能です。

発見できる病気や異常・・・肺がん 肺線維症 胸部動脈瘤 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 気胸 など

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キヤノンメディカルシステムズ社製
AquilionPrimeSP

第三者機関の「肺がんCT検診学会」が推奨する撮影手順・撮影法に基づき検査を行っています。当院では、撮影条件を工夫し、通常診療より1/4~1/5程度放射線量を少なくして撮影しています。

胸部CT検査は、本館1階放射線科にて行います。
放射線科で受付を済ませ、お呼びするまでCT検査室前でお待ち下さい。
検査時間は約5分程度です。

骨密度検査

ホロジック社製
Horizon(ホライゾン)

当院では精度の高いDXA法(Dualenergy X-ray Absorptiometry)を用いて検査を行っております。DXA法とは2種類のエネルギーの放射線を検査部位に当て、その透過率から骨密度を測定する方法です。 測定値は、年齢別の平均値とともに表示されるため、とても分かりやすくなっています。
骨密度検査のよりご自身の骨の状態を把握していただき、骨折などから身を守るために生活習慣や食事を変えていくことが大切です。

当健康管理センターにて行います。検査の準備が整いましたら、ご案内いたします。
検査時間は約10分程度です。

乳がん健診(マンモグラフィ検査)

キヤノンメディカルシステムズ社製
Pe・ru・ru DIGITAL

乳房専用のX線撮影装置で、乳房を圧迫しながらの検査となります。圧迫圧力を分散することで均一で鮮明な画像が得られ、約0.1㎜~0.2㎜レベルの微小石灰化や腫瘍描出など、手で分からないような病変も発見できます。

当健康管理センターにて行います。検査の準備が整いましたら、ご案内いたします。
検査時間は約15分程度です。

マンモグラフィ検査のFAQ

どのような検査ですか?

A:乳房専用のX線撮影装置を用いて行います。乳房を支持台という台にのせ薄く広げて圧迫板という透明な板で挟み固定をして行います。

どうして乳房を圧迫して撮影するのですか?

A:病変が見つかりやすい画像を撮影するために、出来るだけ乳房を薄く平たくする必要があります。放射線の被ばくを少なくする効果もあります。

痛い検査と聞きました

A:圧迫をするので痛みは伴います。しかし、痛みの感じ方は個人で異なるので痛みが強い場合には遠慮なくお申し出ください。また、緊張していると痛みが強く感じられたりしますので、できるだけ力を抜いてリラックスして検査を受けて下さい。生理前は胸が張って痛い場合があります。この時期はなるべく避けることをおすすめします。

被ばくが気になります

A:マンモグラフィはX線を用いて撮影をしますので被ばくがあります。乳房の大きさや乳腺の密度などにより量は変わりますが、1回あたり約0.05mSvの被ばく量で1年間に受ける自然放射線量の約40分1で、身体への影響はほとんど心配ありません。

毎年検査を受けた方が良いですか?

A:できれば1年に一度少なくとも2年に一度は検査を受けることをおすすめします。

マンモグラフィ検査ができない人はいますか?

A:健診センターで検査を行う場合、以下の方はマンモグラフィの検査をお断りしています。
⑴ペースメーカーやポート等の医療器具を装着している方。
⑵豊胸手術を受けた方。
⑶妊娠している方、またはその可能性がある方。
⑷肋骨骨折や打撲などで治療中の方。

〜レディースルームを完備しております〜

女性専用のエリアをご用意しております。マンモグラフィーの検査をリラックスして受けていただけます。

当院の感染対策について

当院健康管理センターでは、コロナ禍における新しい生活様式に対応出来るように検査担当者の検査前の手指衛生や、検査前後の装置の消毒を行い検診受診者様を迎えております。
また、待合室には高機能の空気清浄機を設置し室内の空気を清浄しております。
皆様も感染予防のため、検査前後で手指消毒のご協力をお願い致します。

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胸部撮影装置更新しました(令和4年7月 新規導入)

島津製作所 RADspeedPro

富士フイルムメディカル CALNEO smart

被ばく線量を従来システム(CR)と比較して約50%低く抑えながらも高画質な画像を撮影できるようになりました