放射線診断科

診療・各部門


    診療内容

    放射線診断科では、最新の画像診断技術を駆使して、各種疾患の早期発見と診断を行います。当科は日本医学放射線学会の放射線科専門医修練機関に認定され、同学会の放射線診断専門医が画像診断を行っております。

    名前 資格
    渡邉(久住) 浩美 放射線診断専門医
    超音波指導医、専門医
    PET核医学認定医
    中村 幹夫(非常勤) 放射線診断専門医
    主な診療内容は以下の検査を安全に施行し、病気の有無やその程度や治療効果を診断し、レポートに記載し、診療に貢献することです。

    1.CT(Computed Tomography): X線を使って体の内部を詳細に撮像する画像診断技術です。断面画像を得ることができ、内部の構造や異常をより正確に確認することができます。頭部、頸部、胸部、腹部、骨、四肢、血管、心臓などさまざまな部位の検査に利用できます。一部の検査では造影剤を使用することがあります。造影剤アレルギーや喘息がある場合は事前にお知らせください。この検査はX線を使用することにより被ばくが生じますので、ご妊娠の可能性のある方は検査ができない場合があります。

    2.MRI(Magnetic Resonance Imaging):X線を使用せず、磁気やラジオ波を利用して体の内部構造を高解像度で確認することができます。脳、脊髄、関節、筋肉、肝臓、胆管、膵臓、腎臓、子宮などの臓器の細かな構造を確認することができます。CTと異なり被ばくはありませんが、妊娠初期ではMRI室内の高い磁場を避ける必要がありますので、妊娠の可能性がある場合は検査できません。またペースメーカーを体内に留置されている方はMRI室内に入室できない可能性があります。MRI対応のペースメーカーを留置されている場合も検査前後でペースメーカーの調整が必要になりますので、事前に主治医とご相談願います。他にもMRI室内に入ることのできない場合(入れ墨、アートメイク、体内金属、医療機器の留置など)がありますので、検査前に主治医と相談、確認をお願いしております。

    3.IVR(Interventional Radiology):X線透視、超音波、CTを用いて体の中を観察しながら、カテーテルや針を体外から挿入して行う治療や診断のことです。従来の外科手術に比べて患者の身体的負担が少なく治療できます。当院では慶応義塾大学医学部放射線診断科からIVR専門医を派遣していただき行っております。入院が必要ですので当院担当医からのご相談で施行しております。

    4.核医学:微量の放射線をだすラジオアイソトープ(放射性同位体)を注射し、目的の臓器に到達してから、特殊なカメラで微量のγ線を検出し、画像を作成します。調べたい臓器に適するよう特定の物質にラジオアイソトープを結合させる(標識)とその動きや分布を追跡することができ、病気の診断や治療効果の評価に役立ちます。他の検査ではわからないような情報を得ることができます。

    主な検査
  • 骨シンチ:骨に集まるラジオアイソトープを用い、骨転移や骨の病気を診断します。
  • 脳血流検査:ラジオアイソトープを用いて脳血流を評価し脳の機能や血流の異常を検出します。脳梗塞や脳動脈疾患、てんかん、認知症などの診断や治療計画の策定に役立ちます。
  • DATスキャン:脳内のドーパミントランスポーターを画像化することでパーキンソン病やレビー小体型認知症の診断に役立ちます。
  • 心臓核医学検査:心臓の機能や血流を評価します。心筋の損傷や虚血を検出するのに役立ちます。診断したい病気の種類や程度によって適する標識とラジオアイソトープを用いて判断します。
  • 乳腺センチネルリンパ節シンチ:乳がんの診断や治療計画の策定に使用されます。乳がんの病巣から最初にリンパ節に転移するリンパ節(センチネルリンパ節)を特定するために行われます。手術前にセンチネルリンパ節の存在を確認し縮小した手術が可能になります。

  • 注意事項:いずれの検査でも使用するラジオアイソトープの量は少なく、検査後は体の外に速やかに排出されますが、放射線の被ばくはありますので、妊娠されている方、その可能性がある方は検査できません。事前に主治医とご相談ください。

    これらの種々の検査は患者さまから直接、ご依頼は受けておりません。当院を受診されている患者さまは主治医とご相談して、主治医からの依頼をうけ検査いたします。院外の患者さまはかかりつけ医と相談していただき、地域連携室を通じてご依頼を承っておりますのでかかりつけ医の先生とご相談願います。

    検査後、結果は主治医またはかかりつけ医には画像とレポートを提出しております。なるべく翌日または翌営業日(土、日、祝日の次の日)にはレポートを提出しますが、検査によりレポートが次週になることがありますので、ご了承願います。
                                                  2025.1.14