診療・各部門

「地域に、寄りそう」
それが私たちの志です。
病気やけがの先にある、不安や葛藤。
私たちは、そのすべてに向き合い、
身体・こころ・生活を支えるリハビリテーションを提供します。
地域には職員も含みます。仲間を大切に、安心して挑戦できる環境の中で、より良い支援を目指して日々成長を続けていきます。
最大限の希望と笑顔を届けるために。
すべての人に、“もう一歩”を。
※理学療法士を若干名募集中です。(6/24現在)
詳細は東日本地区事務所
随時採用
部門紹介
リハビリテーション科は現在、担当医師1名、理学療法士15名、作業療法士4名、言語聴覚士3名が在籍しています。
※2025年9月時点
理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3部門あります。
理学療法(physical therapy:PT)とは
病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動療法、物理療法(温熱、電気など)を用いて行われる治療法です。生活の基礎となる寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行などの基本的な動作能力の回復を目指したリハビリテーションを行います。
当院整形外科では人工関節センターを開設しており、年間約300関節に対して人工関節置換術(TKA、UKA、THA等)を施行しています。理学療法では手術後のリハビリテーションをクリニカルパスに則り、実施しています。
人工膝関節術後リハビリテーションの流れ

人工膝関節術、翌日から起立練習、2日目より歩行練習、手術後3日目から手術をした膝を曲げる練習を行います。その後は歩行や階段昇降、その他の日常生活動作練習を行い、手術後平均3週間で退院可能となります。
呼吸器疾患患者に対する教育入院の支援
理学療法士は、呼吸サポートチームにおいて呼吸理学療法の専門職として、呼吸機能の評価および改善を目的とした介入を担います。分泌物排出を促す徒手的呼吸介助、呼吸筋トレーニング、早期離床・運動療法を実施します。
これらの介入を通じ、呼吸器合併症の予防、早期機能回復、在院日数短縮に寄与することを目指します。
運動療法室の雰囲気


作業療法(occupational therapy:OT)とは
病気やけが、加齢による変化、身体や認知の機能低下によって日常生活に不自由さを感じている方に対し、生活機能の維持・改善を目的に行うリハビリテーションです。上肢の機能練習、バランス練習に加え、食事・着替え・入浴などの生活動作練習、家事・仕事・趣味・社会参加のサポート、必要に応じてご自宅の環境調整や福祉用具の選定を行い、幅広い「作業(活動)」を通じてその人らしい生活の獲得を目指したリハビリテーションを行います。

認知症ケアチームでの役割
作業療法では、患者さんが安心して過ごせることを大切にしています。体調や生活の様子を確認し、必要に応じて機能評価を行いながら、その方に合った方法を病棟スタッフやチームと一緒に考えます。臥床時間の軽減を図るため、机上作業や運動を取り入れて離床の機会をつくります。また、身体拘束は転倒や事故を防ぐために行うことがありますが、環境調整を行い、必要最小限に減らす取り組みも行っています。

*主な作業療法の対象患者さん
整形外科疾患、脳血管疾患、膠原病、外科、精神疾患
作業療法室の雰囲気




言語聴覚療法(speech and language therapy:ST)とは
言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist: ST)は、ことばによるコミュニケーションや聞こえ、食べる・飲み込む機能に障害のある方に対して、検査・評価・訓練・指導を行う国家資格の専門職です。
日本言語聴覚士協会では、次のように紹介されています。
「言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションや聞こえ、食べる・飲み込むことに障害のある方々に対して、検査・訓練・指導などを行う専門職です。」
(出典:日本言語聴覚士協会公式HP「言語聴覚士とは」より)
脳血管障害や神経疾患による失語症や構音障害、加齢や疾患による摂食嚥下障害、聴覚障害や小児の言語発達の遅れなど、幅広い対象を支援します。STは医療・福祉・教育の分野で活動し、人々の生活の質(QOL)を支える役割を担っています。

1.当院での取り組み
当院では主に入院患者のリハビリテーションを実施しています。
摂食嚥下リハビリテーション
目的:誤嚥を予防し、安全に「食べる・飲む」機能を回復・維持することを目指します。
対象:当院に入院中の加齢や神経疾患により嚥下障害を発症した方、誤嚥性肺炎を発症された方
訓練内容:摂食嚥下に関連する筋肉のトレーニングのほか、段階的食形態改善、姿勢や食器の検討など患者さん一人ひとりの病態に合わせて訓練プログラムを検討します。

言語リハビリテーション
目的:失語症や構音障害で障害を抱えた方のコミュニケーション改善を目指します。
対象:当院に入院中の脳血管疾患や神経疾患で言語障害を発症した方
訓練内容:言語には「聞く」「読む」「話す」「書く」の4つの要素があります。疾患や病状により障害の程度や残存する機能はさまざまです。まず検査等で機能を評価し、患者さんの目標に沿って訓練プログラムを作成します。
2. 私たちの目指すこと
「安全に食べられる喜び」「自分の思いを伝え、聞いて理解する楽しさ」――それらを取り戻すことは、生活の質を大きく向上させます。私たち言語聴覚士は、一人ひとりの状態や希望に合わせてリハビリテーションを計画し、地域とつながる医療を大切にしています。
言語聴覚室の雰囲気

主な対象疾患
整形外科:変形性股関節・膝関節症、脊柱疾患(頚椎症性脊髄症、後縦靭帯硬化症、脊柱管狭窄症、ヘルニアなど)、上肢・手指疾患、外傷後等
呼吸器疾患:慢性閉塞性肺疾患、肺炎等
循環器疾患:狭心症、心筋梗塞、心不全等
脳血管疾患:脳梗塞、脳出血等、神経難病等
外科系手術後:各種外科手術後
内科系疾患:腎疾患、代謝性疾患、消化器疾患等
昨年度疾患別リハビリ実施比率

リハビリテーション科スタッフ保有資格
・修士号:3名(MBA、運動器、体育)
・日本理学療法士協会 認定理学療法士:5名(運動器、脳卒中、呼吸、スポーツ、切断)
・日本言語聴覚士協会 認定言語聴覚士:1名(失語・高次能機能障害領域)
・日本理学療法士協会 登録理学療法士:9名
・厚生労働省指定臨床実習指導者講習会 臨床実習指導者:PT 12人
・3学合同呼吸療法認定士認定委員会 呼吸療法認定士:4人
・日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士:1人
・日本循環器学会 心不全療養指導士:1名
・日本義肢装具学会 認定士:1名
・公認アスレチックトレーナー:2名
・初級パラスポーツ指導員:1名
・住環境コーディネーター:9名
・肝炎医療コーディネーター:2名
・骨粗鬆症マネージャー:1名
・認知症介助士:1名
・介護支援専門員:1名
・ラジオ体操指導員:1名
・介護予防推進リーダー:5名
・地域ケア推進リーダー:4名
・フレイル対策推進マネージャー:2名
実習生受け入れ実績
理学療法:2校
作業療法:1校
言語療法:1校