MRI検査

診療・各部門

MRI検査について

MRI(Magnetic Resonance Imaging)とは、日本語では核磁気共鳴画像と言い、磁石と電磁波を利用した画像診断法です。検査の際は強力な電磁石をもつ、トンネル状の装置の中に入り、電磁波を当てることにより撮像します。画像は、縦、横、斜め、様々な断層面が撮像することができます。脳、血管、脊椎、腹部臓器、前立腺、四肢、そして子宮など婦人科系の病変の検出、観察に優れています。CT装置とは異なり放射線を使用していない検査になりますので、被ばくの心配はありません。
2023年7月 MRI装置を更新しました

MRI検査を受けられる方

MRI検査は強力な磁場を有しているため下記事項が該当する方はMRI検査が受けられない可能性がありますので、事前に医師、撮影技師、看護師にご相談ください。

①心臓ペースメーカ、金属製人工弁を挿入されている方
②血管内ステント、動脈瘤クリッピングやコイルを体内に留置している方
③人工内耳を使用している方
④妊娠中または妊娠の可能性がある方
⑤血糖管理用リブレセンサー、バルーンカテーテル用DIBキャップ等、金属が含まれる医療機器を使用されている方
⑥人工関節手術を受けられている方
⑦上記①~⑥以外で金属製、磁石を使用しているものを体内に留置している
⑧閉所恐怖症の方

MRI検査の流れ

受付

  • 放射線受付にて診察券をお出し下さい。
  • お名前の記入された半券を受け取り、MRI室前にお越し下さい。
  • MRI室前にMRI待合(椅子)があります。MRI担当技師がお声掛けするまで、椅子に座ってお待ちください。
  • MRI担当技師が予約順にご案内いたします。

※予約時間通り検査を行うよう努力しておりますが、個々の検査ごとに検査内容が異なり、あらかじめお知らせしてある時間と実際の検査開始時間が前後することがございます。
また、当院は救急対応病院であり、救急患者様の緊急検査を優先して行う場合がございます。あらかじめご了承ください。

準備・問診

  • 検査前に問診票を記入していただきます。
  • 更衣室にて検査着に着替えていただきます。(金属類、貼り薬等は外していただきます)お荷物、貴重品等をかごに入れ施錠していただきます。
    ※検査室は高磁場になっており、貴金属や磁気カード、電子機器等は吸着や破損の恐れがあるため、検査室内に持ち込むことはできません。
    ※手術等で体内に医療機器等がある場合は、MRI担当技師まで申し出てください
  • 検査の内容によっては検査直前に飲み薬(経口造影剤)を飲んでいただく場合がございます。

撮影

  • 装置の寝台に寝ていただきます。このとき撮像部位に応じて仰向け、うつ伏せ、手上げ等の様々な体勢をとっていただきます。
  • 動きに弱い検査の為しっかりとした固定をさせていただきます。
  • 撮像部位によりコイルと呼ばれる機械等を乗せたりします。
    kouru
  • 検査中は動かないでください。
  • 検査部位により、息止めをしながら撮像します。呼吸の合図があります。
  • 造影検査の場合は、造影剤を注入します。造影剤注入時は気分が悪くないか、腕が痛くないか確認を行い進めていきます。
    ※検査中は大きな音が鳴り、声を出しても聞こえないため、緊急コール(ブザー)をお渡しします。MRI検査中に体調が悪くなった場合は、緊急コールを握ってください。
  • 検査部位、検査内容によりますが、30分~1時間ほどで検査が終了いたします。

MRI検査時の注意点

MRI検査時は金属類や機械類、磁気カード等は事前に外していただきます。MRI装置は強力な磁力を有しているため、身につけた金属があると張り付いて取れなくなってしまったり、やけどの原因等になります。
例) ヘアピン、カラーコンタクト、取り外しのできる義歯、時計、携帯、カイロ、エレキバン、ネックレス、磁気カード(Suica、クレジットカード等)

また一部の化粧品やマニキュア、入れ墨など金属が含まれているものは稀ではありますが発熱したり画像に影響を及ぼす場合があるので事前にご相談ください。

MRItyuui

MRI検査の種類について

Vantage Titan 3.0T
(キヤノンメディカルシステムズ)
Magnetom Altea1.5T
(シーメンスヘルスケア株式会社)

頭部MRI・MRA

片麻痺や言語障害、意識障害などは、脳出血や脳梗塞のときに認められる最も大きな症状です。脳梗塞の場合、CTで脳の変化が明らかに認められるには発病後2~3日を要します。
これに対して頭部MRIでは、発病数時間後には変化がわかり、脳梗塞の早期診断には極めて有用な検査です。

toubuMRI

腹部MRI

膵臓(膵管)、胆道系の描出に優れて、MRCPの撮像により、胆嚢、肝管~総胆管まで胆道系全体の描出が可能です。CTで検出が困難なX線陰性結石の検出も可能です。胆嚢壁の描出にも優れ、胆嚢腺筋症などの診断にも有用です。

hukubuMRI

整形分野MRI

レントゲンやCTでは描出できない軽微な骨折、骨や関節、筋肉の損傷、靭帯損傷の描出に優れています。また腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど背骨の病気、膝半月板損傷、骨軟部腫瘍、骨や筋肉の感染症などの診断に有用です。

seikeiMRI

MRI検査のFAQ

Q1.検査中に動いてしまうとどうなりますか。

MRI検査では、1回の撮影に数分かかるため動きに弱く、撮影中に動いてしまうと画像にブレ(ノイズ)が生じてしまいます。画像のブレを極力抑えるよう対応は致しますが、対応可能な撮像部位、画像の種類に制限がありますので、ご協力をお願いいたします。

Q2.検査中に大きな音がするのはなぜですか。

MRI検査では装置内にあるコイルに電流をON-OFFしながら撮影を行っています。その際にコイルが振動し、大きな音がします。検査時は防音のためのヘッドホンを装着していただきます。

Q3.金属を身に着けて検査をしてしまうとどうなりますか

MRIは強力な磁石を使用しています。金属が装置に引きつけられたり、磁場の影響で電子機器(時計、磁気カードなど)が故障します。また、撮影範囲内に金属があると画像の著しい劣化となります。

Q4.MRI検査を受けるときに、なにか準備する必要がありますか

検査前日、当日に準備しておくことは特にありません。ただし、造影検査や腹部の検査では、飲食の制限があります。また、化粧品等は撮影部位によっては検査前に落としていただく場合がありますので、ご了承ください。

Q5.小児の場合、検査を受けることはできますか

MRI検査は非常に動きに弱い検査です。一人で静止できないお子様には、検査の前に軽い睡眠導入剤(経口または坐薬)を使用し、寝た状態で検査を行うこともあります。
※保護者の方とご一緒に検査室に入っていただくことも可能です。